今から妄想のドラマの話をします。
このドラマは毎週金曜日の22時から放送されている連続ドラマで、
全11話に渡って一つのテロ事件を描いたサスペンスです。
この時間帯のドラマには異例な程のお金がかけられていますが、
視聴率はさほどよくありませんでした。
しかし「面白い」と云う評判が口コミで広がり、それなりにDVDの売り上げは伸びました。
そこで一度だけ続編として二時間ドラマが製作されましたが、
ファンの間では
「嬉しいけれど蛇足だった」「内容も連続ドラマ版には劣っていた」
「映画化を予感させるような終わり方が、いかにもな売り方に思えて不快」と評価され、
以降、続編の噂は聞かなくなるのでした。
ええ、そうです。妄想の話です。何か問題がありますか。
内容やキャストは以下の通りです。
・天才テロリスト(戸次重幸)
⇒主役。犯人。
表向きは貿易会社に勤めるエリート会社員。
その実、高い理想に基づきテロ行為を行うテロリスト。
多数を救う為と称し、要人を(時には一般人を巻き込んで)虐殺する。
⇒性格は非常に真面目であり、冷たい印象を受けるが情熱的。
天才的な頭脳をもって、誰よりも日本の未来を案じて尽力する。
・若手議員(安田顕)
⇒主役。探偵役。
日本をよくしようなどとは微塵も考えていない政治家。
積極的に汚職に手を染める。
テロ事件に巻き込まれ、その時、テロリストに汚職の証拠を握られてしまう。
同時にテロリストに関して重要な何かを知り、彼の正体に最も近い存在にもなる。
テロリストを見つけ出し、「秘密裏に抹殺したい」との思いの基に、
戸次重幸を追い詰めていく。
⇒一見、情熱的で「いい人」に思われるが冷酷な性格。
ひどく頭がいいが、その頭脳は自身の利益を増やす事にしか使われない。
・公安刑事(堺雅人)
⇒今回のテロリスト事件を担当する刑事。高い実績、実力を持つ。
しかし若手議員関係からの圧力で、
テロリストを逮捕でなく殺害するよう指示を受けている。
過去、何か自身が起こした事件を揉み消した弱みに付け込まれ、断れない。
⇒家庭を持っている為、それを壊したくないと云う思いと、
倫理観の間で葛藤する。
・猟奇殺人犯(向井理)
⇒テロ事件以前、世間を賑わせていた連続殺人事件の犯人。
セックス殺人から始まっていたはずが、
次第に世間に注目される事を目的とするようになる。
テロ事件の陰になってしまった事を快く思っていない。
ただし行動に一貫性がなく、注目されるのならとテロ事件を模倣し始める。
⇒テロリストは彼の目に余る行動に怒り、猟奇殺人犯を見つけ出そうとする。
猟奇殺人犯もまた、テロリストを殺して自分が本物になれば面白くなると考えている。
・記者(唐沢寿明)
⇒テロ事件を調べるフリーランスの記者。
ほとんど偶然、「テロリスト=戸次重幸」である事を知る。
⇒非常に強い正義感の持ち主。テロリストの思想に同調、信頼関係を築く。
しかしテロ行為に関しては否定的であり、その点に置いてテロリストと衝突、
自首するよう説得を続ける。
・私立探偵(鹿賀丈史)
⇒元公安刑事で、堺雅人の先輩。その人脈を利用してコンサルタント探偵を営む。
テロ事件をビジネスとして考え、テロリストを追う。
⇒天才的な頭脳と行動力を持ち合わせるも、その型破りな言動を問題視される変人。
それでも彼を頼る依頼人は後を絶たない。
掴み所がない性格。恰好をつけたがる傾向がある。
・超能力者(椎名桔平)
⇒貿易会社に勤めるエリート会社員。戸次重幸の先輩。
普段はひょうひょうとして頼り甲斐のない先輩だが、
その実、サイコメトリングや予知夢によって全てを理解している超能力者。
⇒過去の体験から極端に他人と関わる事を嫌う。
過度に超能力を生かそうともしない。
テロ事件に対しては徹底的に傍観を決め込んでいる。
最後は、戸次さんが志半ばで安田さんに殺されます。
安田さんの勝利で幕が閉じるわけですが、
実は汚職の証拠が遺品と云う形で残されており、それが唐沢さんに伝わって終わりです。
二時間ドラマ版では、「実は戸次さんは生きていた?」と云うような演出をした為、
ファンの反感を買う事になります。
一体、どう云う気持ちでこんな妄想をしているの、
とお思いになるでしょうが、大丈夫です。
僕は元気です。
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