夏の早朝、近所の公園を歩くと、
散歩の途中だろうか、犬が数匹放されているのを見かける。
内、あれはパグだか何だかだと思うのだが、
まったく同じ顔をした小さい室内犬が二匹、僕の足にまとわりついてひどく可愛い。
僕はただ通りかかるだけで特に犬との交流はないわけだが、
勝手に心の中でその二匹を「ふがふが犬」と呼んでいて、
ふがふがと鼻息が荒い事にちなんだ、素晴らしいネーミングであると自負している。
そしてやはり勝手に心の中だけであるが、可愛がっている。
動物に嫌われて仕方のない僕の目には、
ただ足にまとわりついてくれるだけでも、とても愛らしく映ったのだ。
しかし冬を迎え、朝は随分と冷え込むようになった。
犬を慮ってか飼い主の意向かは定かでないが、
次第に公園で犬を見かけなくなり、
ここしばらく、ふがふが犬にも出会えていなかったのであるが、
今朝、暖かくなった為か、久々に見かける事が出来たので、
もう、何か、本当、
いつかパグを飼おうと決意を新たにしたのであった。
名前は「ふがふが犬」にしようと思う。
ところで僕の知り合いに、飼い猫の名前を「ねこちん」にした人間がいるが、
そいつの事はしばらく「ひとちん」と呼んでやろう。
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